グラウンドもそうかもしれないけど、“教える社会”だと、そういう選手は生まれない。
教えられる選手というのは、魚で例えれば天然じゃなく養殖。
ブラジルを含めて世界中が、レッスンでカラーコーンを立ててやるような時代になってきた。
これはブラジルのサッカーも蝕んでいるし、世界的に言えることじゃないかな。
フィジカルがすごい選手はいるけど、マジックを見せてくれる選手は生まれなくなる。
今の“教えられる社会”では、すぐにピッと笛を吹いて
「この場面ではこういったプレーをしなさい」となるから、
どうしてもマジックのようなプレーができなくなってくる。
現代サッカーと昔のサッカーは全然違うよ。
セルジオ越後
https://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20160620/458212.html
バスケもサッカーと同じようにカラーコーンとかテニスボールといった
道具が使われるようになってきています。
メニューを組んで、それを教えて、選手は言われたことをただこなすだけ。
これはバスケを蝕んでいると個人的に思う。
僕はアイバーソン、ジェイソンウィリアムスに憧れてたときがあったけど。
彼らには何と言うか、スター性があった。すごくワクワクさせてくれる感じ。
オリジナリティとか突き抜けた個性みたいな。
もっと前で言えば、マイケルジョーダン、マジックジョンソン、ラリーバード…
こういう選手って、現代では少なくなってきてるような気がする。
確かに上手い、技術はある。フィジカル・身体能力ハンパない。
けどマジックは見れない、みたいな。
それはコーンやテニスボールといった道具が相手の練習を繰り返して。
人間が相手の練習が減ったから。
人から言われたメニューをこなすだけの選手が増えたから。
必死に守ってくる人間を相手にしてこそ、駆け引きや創造力は磨かれるものだし。
教えられた選手は自分でオリジナルのプレーをクリエイトする力を失う。
これ書いてて、ヨハンクライフの言葉を思い出した。
私が現役の頃は、サッカーが楽しくて仕方がなかったが、時代が変わったのだろうか?
顔を引きつらせ、拳を握りしめながらプレーする選手は、プレーを楽しんではいないし、
サッカー選手というよりも陸上選手である。私は理想主義者だから、サッカー選手を求める。
まさにこれ。
サッカー選手、バスケ選手って言うより陸上選手、ウェイトリフティング選手。
これを進化と言う人も、もちろんいるでしょう。
でも、僕は退化だと思う。
現代の科学的なトレーニング・道具を使ったトレーニングは
サッカーやバスケを蝕んでいるんじゃないかって。