一瞬でも基本を忘れたら、

根本から崩れさってしまう。

スポーツにおける正しい技術、会社における倫理、

心構えといった基本を忘れたら、試合に勝てないし、

会社や学校で成績をあげることもできない。

マイケルジョーダン

 

何事も基本が大事です。

 

上手くなるための基本を押さえることで

あなたのバスケが上手くなるスピードは大きく上がります。

 

 

では、お聞きします。

 

バスケが上手くなるための基本は何だと思いますか?

 

シュートを決めるためにたくさんシューティングをすること?

ドリブルドリル・ハンドリングドリルを繰り返すこと?

フットワークや走り込みで基礎体力をつけること?

3メンや約束事を決めての4対4などのパターン練習をすること?

 

 

全部違います。

 

僕が考えるバスケが上手くなるための練習の基本は

 

 

味方がいて、敵がいて、ゴールとボールがあることです。

 

これがバスケが上手くなる練習の

 

ド基本

 

です。

 

相手がいない練習、ボールを使わない練習、ゴールを使わない練習。

そんなものはバスケの基本・原理原則から外れまくっています。

 

だってバスケの試合では味方と相手がいて、ボールとゴールがあるんだから。

そのための練習をしなければなりません。

 

 

日本の少年サッカーの練習を一緒に見ていたイタリアの方が

「日本の少年サッカーの活動はイタリアとは全然違いますね」と驚いていました。

 

「だってこれはサッカーの基本練習でしょ」と伝えると、

「サッカーの基本は味方がいて、敵がいて、ゴールとボールがあることだよ」

と言い返されました。

 

その後、アルゼンチン、ドイツ、ブラジルの方たちと少年サッカーの練習を

見る機会がありましたが、皆さんイタリアの方が話したことと同じことを話します。

 

中略

 

そして、自分の国で子供たちがどのような練習をしていたのかと尋ねると、

皆「ストリートサッカー」「フットサル」「草サッカー」と答えてくれました。

サッカー強豪国の選手の原点はストリートサッカー。

アメリカのバスケの原点もストリートでのバスケ。

 

そこで彼らはとにかく試合をします。

 

常に相手がいる状況でプレーする。

常に自分が何をしなければいけないか判断しないといけない状況でプレーする。

もちろん、ボールとゴールもあります。

 

対して、日本の選手がやって練習メニューは

 

シュートドリルやスリーメンなどの相手がいない練習や

決められた動きを繰り返すパターン練習ばかり。

バカみたいな走り込み、意味不明なほどきついフットワーク。

 

 

バスケやサッカーでは、練習でやってることが試合に出ます。

 

 

バスケで一番必要な能力は駆け引きと判断力

 

相手がいる状態でのプレーを繰り返せば、相手のプレッシャーに対応する力が磨かれる。

判断力が必要とされるプレーを繰り返せば、判断力が磨かれる。

 

相手の逆を突く駆け引きの力、最適なプレーを選択する判断力。

 

これがバスケで最も必要となる能力です。

 

いくら一人でドリブルができても、ディフェンスにつかれたらボールを取られる。

決められたパターンを正確に反復することができても、

パターン通りに相手が動いてくれない試合になると無駄なプレーを連発する。

 

 

これでは意味がありません。

 

 

もちろん、サッカー強豪国やアメリカでも個人練習やパターン練習もするでしょう。

でも、彼らはそれ以前にこなしてきた試合の経験数が遥かに多いんです。

 

ブラジルと日本、一人当たりの経験してきたゴールキーパーとの1対1の回数。

単純に計算してもブラジル30万回、日本5000回とも言われています。

 

もう、これって単純に量の問題です。

25万5千回も差があったら、そりゃスキルにもトンデモナイ差がつきます。

 

サッカーやバスケの強豪国と日本の差は経験してきた

駆け引き、判断の回数によって生まれているんです。

アメリカやブラジルの子供たちはストリートで試合をしまくって、ひたすら遊ぶ。

そこでの膨大な対人プレーから駆け引きと判断力=個の力を徹底的に磨く。

 

そこから更に上手いやつがプロチームや学校の代表チームに選ばれて、

パターン練習や戦術を磨くわけです。

 

対して日本でやっているのは、初めからパターン練習や相手がいない練習を延々繰り返す。

 

パターン練習や相手がいない練習というのは悪い意味で

バスケを簡単にしてしまっています。

 

相手がいない状態でのプレー、判断がいらない何をすればいいか分かり切っているプレー。

 

これって相手のプレッシャーがある状態、目まぐるしく変わるフロアの状況に合わせて

判断しながら動くよりも遥かに簡単です。

 

けど、試合で必要になるのはそんな簡単なスキルじゃない。

 

駆け引き、判断しながらプレーするのはもっと複雑で難しいスキルが必要になる。

 

因数分解が解けるようになりたいのに、足し算ばっか解いてるようなもんです。

 

 

日本の永遠の課題。個の力がない。

 

日本のスポーツでよく言われるのは個の力が不足しているということ。

では、なぜ個の力が磨かれないかというと、練習方法に原因があります。

 

相手がいない状態で練習をする。→プレッシャーに対応する力が磨かれない。

敵がいる中でシュートを打たない→決定力が弱い。

判断がいらない練習を繰り返す→判断力が身につかない。

 

 

上手くなれない、強くなれない、個の力が身につかない。

そんな練習を延々と繰り返しているから、いつまでたってもここが課題なんです。

 

 

思考停止・鎖国主義の日本バスケ。

 

日本は外国から取り入れたものを自分たちに合わせて、作り変えますよね。

 

日本の産業における技術力って世界的にもスゴイですけど、

あれって外国から取り入れてきたものに日本人の勤勉さや細かさを足してできたもの。

自動車とか電気製品とか。

 

そういう素晴らしい部分もありますが、スポーツに関して言えば、改悪しています。

 

外国ではスポーツは誰もが楽しむ遊びが原点だけど、日本では修行・軍隊訓練。

試合をひたすら楽しむのではなくて、パターン・型を繰り返す。

 

昔からあるものを変えない、新しいものを取り入れない。

 

http://yamajiakihiro.com/日本とアメリカのビジネスモデルの違い

でも書きましたけど、日本人って新しいものを作り出すのが苦手です。

 

昔からあるものに何の疑いも持たない。

 

もっとこうしたほうがいいんじゃないか?

日本はこうだけど、海外ではどんなことをやってるんだろう?

 

そんなことをあまり考えない。思考停止状態・鎖国主義。

 

 

プロ野球とメジャーリーグの選手のボールの打ち方。

日本とブラジルのサッカーのゲーム運びのやり方。

日本とアメリカのバスケの攻め方。

 

全然違います。

 

日本のスポーツは自分の中の狭い世界に閉じこもってる鎖国主義です。

 

最初の話で海外の人が自分の国とは全然違うって言ってましたけど。

 

このことに気づいてる日本の指導者ってどのくらいいるのか。

自分の中の狭い常識や固定概念でしか指導してないんじゃないか。

 

僕は海外のトップ選手がたどってきた上達プロセスを知ったとき衝撃を受けました。

 

日本のやり方、日本で言われてきていることとは全然違う…

 

じゃあ、世界の強豪国と日本のやり方だったら絶対に強豪国のやり方で

バスケやったほうが上手くなれるに決まってるわって思って。

 

ブラジルとかアメリカのスポーツの育成環境って日本よりも確実に進んでます。

じゃないと、化け物みたいなスゴイ選手が何人も生まれるわけありませんから。

 

 

そこで、日本のやり方を捨てたら、上手くなるスピードが一気に上がった。

スキルの伸び方がグワワワワって上がった。

 

個人練習、パターン練習をほとんどせず、試合を繰り返す。

考えるから上手くなるんじゃなくて、考えずに無意識・直感でプレーするから上手くなる。

がむしゃらに長時間やっても非効率。短時間で疲労をためない、効率的な練習量。

 

 

日本で言われてること、やってることからしたら非常識極まりないでしょう。

 

けど、強豪国から見たら、日本のほうが常識から外れています。

 

 

バスケが上手くなるためのド基本

 

それは味方と敵とボールとゴールがある練習です。

この基本を押さえていなければ、バスケは全くと言っていいほど上手くなりません。

 

相手がいない状態のプレーがどれだけできても無意味です。

決まり切ったパターンを繰り返しても試合じゃ使えません。

無尽蔵に走れるスタミナをつけたところで試合じゃ走れません。

 

バスケにそもそも論として根本的に必要なのは。

 

相手のプレッシャーに打ち勝つこと。相手がの逆を突くこと。

相手がいる状態でのスキルです。

 

ランダムかつ複雑に、しかも電光石火のスピードで変わるコートの状況に

瞬間的に反応して最適なプレーを判断する力です。

決まったパターンを繰り返すスキルではありません。

 

どれだけ走れても、無駄な動きでスペースを潰しまくってたら意味ないです。

必要なのはいつ、どこに、どれくらいのスピードで走るかです。

 

 

このように本当にバスケに必要とされるスキルを磨くこと。

これがバスケが上手くなるための基本中の基本。

 

あなたが今、やってる練習は本当に試合に生きる練習ですか?

 

この基本を押さえることができれば、あなたのバスケが上手くなるスピードは上がりまくります。