なぜ、ブラジルサッカーとアメリカバスケからは世界レベルの選手が多く生まれるのか?

 

その答えは狭いコートでのミニゲームにあります。

 

ブラジルのストリートサッカーは空き地や路地裏での少人数のミニゲームがほとんど。

Street Soccer: Brazil In The Street Part 1

 

アメリカのストリートのバスケコートもニューヨークのザ・ケージのように狭いコートが多々ある。

 

 

それではなぜ、狭いコートでのミニゲームが優れた選手を生み出すのか?

それはボールのタッチ数が増えることとスペースの制約にあります。

 

サッカーで言えば正規の11対11の試合ではボールに触れる回数は限られます。

バスケも5対5だとボールに触れる時間が短くなります。

 

それが2対2や3対3であればどうでしょうか?

一人一人がボールに触れる時間はかなり増えてオンボールのスキルを伸ばす機会がグンと増えます。

ボールに触れないと上手くならないし、何より面白くないですよね?

ボールに触れるから上手くなるし、バスケを楽しむことができる。

 

 

また、小中学生くらいの子どもにとって5対5は複雑すぎることもある。

敵と味方が10人いるなかで、いつ、どこで、何のプレーをすればいいか?ボールを持ってないときにどうすればいいか?を表現する力をまだ備えていないことも多い。

 

少人数でのプレーであれば5対5より選択肢が限られてより簡単に、シンプルにプレーできる。

その中でオフェンス、ディフェンスの原理原則を学ぶことができる。

次にスペースの制約についてですが、狭いコートではオフェンスのスキルが制限されます。

 

スペースがなければドライブに使える空間や加速して抜き去る空間は小さくなる。

ディフェンスが密集している中でパスを通さなければならない。

狭い分、接触も増える。マークマンを抜いても一瞬でヘルプがいる。その中でシュートを決めきらなければならない。

 

プレーの判断スピード、反応スピードも上げる必要がある。

 

正規の広さのコートでの5対5よりもスキルの精度、判断スピードが求められる。

 

あなたも3対3や4対4は5対5よりもやりやすいと感じることが多いのではないでしょうか?

それは使えるスペースが広いからです。

 

狭いコートで難なくプレーできるようになれば、広いコートでプレーするのが物凄く簡単になります。

 

 

あとは常にコート全体を見ながらプレーする習慣も身に付きますね。

コートが狭ければ逆サイドも視野に入りやすいですし、スキップパスなどの長いパスも簡単にできる。

リングまでの距離が近いから1つの有効なパスやドライブが即シュート、得点に結びつく。

 

それに対してディフェンス側は自然とコート全体の状況を感じながらポジショニングやヘルプを身につける。

攻守の切り替えも早くしないと速攻で簡単にやられるからトランジションへの対応も身体で覚える。

 

これが広いコートだとボールがあるサイドにだけ群がって団子バスケになってしまう。

リングまでの距離が遠くてシュートを常に意識しながら攻める、守ることができなくなる。

ボールを遠くに飛ばす筋力がないから逆サイドへのスキップパスなどもできない。

よって、その場のボールの取り合いにだけ集中してしまう。

 

大人になった今では気づきにくいですけど、子どもたちにとってはコートが広すぎる・ボールが重いと感じることもあるのではないでしょうか?

 

実際、私は高校1年のときですらボールが重くて速攻の長いパスや逆サイドへのパスがヒョロヒョロで苦労しましたし。

そのせいでプレーの選択肢が限られてました。

あそこにパスを出したいけど、この距離だとパススピードが遅いからカットされる。出せない、みたいな。

 

また、狭いコートでは走る距離が必然的に短くなるから疲れにくい。

=より長い時間、疲れてないフレッシュな状態でプレーできることもスキルを伸ばすのに役に立ちます。

 

そして何より、その環境でいつでも、どこでも、誰とでも試合が出来る。

自由にプレーできる、時には大人や年上からアドバイスを貰う、寄せ集めのチームで勝つためにどうプレーすればいいかを自分の頭で考えて直感と閃きでプレーを創造する。

 

観客もすぐ側にいてミスすれば盛大にヤジを飛ばされるし、良いプレーをすれば会場が盛り上がる。

そのプレッシャーがスキルの向上スピードを上げてくれる。

 

 

狭いコートでの少人数でのミニゲーム。

その環境がブラジルではロナウド、ロナウジーニョ、ロマーリオ、ネイマールといった化け物じみた選手を生み出した。

アメリカではストリートのピックアップゲームからたくさんのNBA選手が生まれた。

 

私は高校からバスケ部に入ったけど、それまではフルコートの5対5をほとんどやったことがなかった。

中学時代は近所の公園のリングや施設のハーフコートで同級生や年上、大人と1対1や2対2、3対3をやってた。

今思えばそこで自由にプレーする中である程度のスキルを身につけることができたんだと思う。

(とは言っても高校で部活に入ったら自分より上手い人ばかりですぐに試合に出れたわけじゃなかったけど。)

 

もし中学から部活に入ってたら基礎練習や走り込み、パターン練習ばかりでバスケが好きじゃなくなってたかもしれないし、むしろ部活に入るよりも上手くなったんじゃないか?って今なら思うし。

 

 

最近はスペーシングの重要性が説かれてコートを広く使えって言われることも多いし、確かに間違ってはいない。

けど、外に開いて突っ立ってるだけじゃディフェンスは崩れないし、中が詰まってるからと全てアウトサイドからのシュートじゃ確率が上がっていかない。

実際の試合じゃ常にガラガラの広いスペースでプレーできることなんてほとんどない。

ディフェンスも馬鹿じゃないからヘルプが中を絞ってくる。

 

敵と味方が入り乱れてスペースが狭かったとしてもシュートを決める力、パスを通す力、ドリブルを取られない力、ドライブでフィニッシュする力。

狭いスペースでもプレーできる能力があってはじめてコートを広く使うことができる。

 

 

敵と味方がいるなかでボールに触る回数、オンボールのプレー経験を増やすこと。

狭いスペースでもプレーできること。狭いからこそバスケの原理原則を早く習得することができる。

 

この環境が海外の強豪国の世界レベルの選手たちを生み出したんです。