NBA選手の身体能力が高いのはなぜか?
それは腸腰筋が発達して骨盤が前傾した体型だから。
しかし、その骨盤前傾には2種類あります。
1つは腸腰筋の収縮による無意識的な骨盤前傾で脊柱のS字カーブが効いた体型。
もう1つは背筋を使った意識的な骨盤前傾で脊柱が反ってS字カーブが効いていない体型。
結論から言うと前者が高い身体能力を発揮することができる正しい骨盤前傾で
後者は身体がスムーズに動かなくなる間違った骨盤前傾です。
骨盤を前傾させれば高い身体能力が発揮できると考え、
意識的に作った骨盤前傾の姿勢はだいたい間違った骨盤前傾です。
身体が動かなくなる間違った骨盤前傾
意識的に骨盤を前傾させようとするとほぼすべての人が下のような姿勢になります。

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これは間違った骨盤前傾の姿勢です。
自分で骨盤を前傾させようとすると脊柱を反って脊柱起立筋の力で
無理やり骨盤を前傾させることになります。
確かに骨盤は前傾してヒップアップはしていますが、
お尻が過剰に引かれてへっぴり腰になっていますし、
脊柱が全体的に反ってS字カーブが崩れてしまっています。
解剖学的に言うと腰椎は前弯しているが、胸椎が後弯しておらず反ってしまっている。
筋肉には引っ張られるとゴムのように縮もうとする力が生まれて
その力が発揮されやすいという性質がありますが、引っ張られすぎて
伸びきった状態だとその力を発揮できない。
(ちなみに力んで収縮しきっている状態からでも筋肉はあまり力を発揮できません。)
筋肉が引っ張られて最大限に力が発揮される長さは中間的な長さの時で、これを「至適長」と言います。
骨盤が前傾すると股関節を伸展させるハムストリングスが引っ張られてその力を
最大限使うことができ、それが黒人選手の高いスピードやジャンプ力を生み出しています。
しかし、骨盤を意識的に前傾させようとすると多くの場合、
骨盤が前傾しすぎてハムストリングスが伸びきってしまう。
先ほども書いた最も力を発揮できる至適長を超えてしまい、力が発揮できない。
また脊柱起立筋(背筋)を使って無理やり骨盤を前傾させると
脊柱のS字カーブが崩れ、脊柱は全体的に反った形になります。
これでは肩甲骨を胸郭に被せることができず、肩甲骨を僧帽筋などの筋力で
上からつり上げるようにして支えなければならず肩回りの筋肉が常に緊張した状態になってしまいます。
その結果、肩~腕が力んで腕の操作性が落ちる→ハンドリング能力が低くなる。
上半身が力み、スムーズな動き・キレのある動きができなくなります。

高い身体能力が発揮できる正しい骨盤前傾
正しい骨盤前傾の体型は下のようなものです。


ヒップアップしているのと同時に背中は大きく盛り上がっています。
これは腸腰筋が発達していて、その腸腰筋が骨盤を引っ張ることで前傾します。
これは意識的に背中を反って作る骨盤前傾とは違い、呼吸や消化と同じように
無意識下で身体が姿勢を保持するために腸腰筋が力を発揮している状態。

脊柱が反ってなく、くっきりとしたS字カーブを描いています。
腰椎の前弯と同時に胸椎もしっかりと後弯している。
この体型が高い身体能力を発揮できる正しい骨盤前傾。
腸腰筋が収縮し骨盤が引っ張られて前傾すると腰椎が前弯して
股関節伸展筋であるハムストリングや大殿筋の力を使いやすくなります。

また脊柱のS字カーブが効いて胸椎が後弯すると肩甲骨が胸郭(肋骨)に被さるようにして
支えられるので僧帽筋などの肩周りの筋肉の力が抜きやすくなり、腕の操作性が良くなります。
→腕をラクに、速く、強く使うことができてハンドリング能力が上がる。

高い身体能力を発揮できる正しい骨盤前傾の姿勢は腸腰筋が発達していて
無意識下で骨盤が前傾し脊柱がS字カーブを描いている状態です。
自分で意識的に骨盤を前傾すると脊柱起立筋の力で無理やり骨盤を引っ張り上げているので
脊柱全体が反り、肩~腕の操作性・上半身の動きが悪くなります。
正しい骨盤前傾の姿勢とは
腸腰筋が発達し無意識で骨盤が前傾し脊柱がS字カーブを描いている状態です。
間違っても意識的に骨盤前傾の姿勢をとっちゃいけません。
身体が動かなくなりますからね。
骨盤の前傾は確かに高い身体能力を発揮するために重要ではあります。
しかし、そこで勘違いしやすいのは前傾すればするほど良いと考え、
意識的に骨盤の前傾を作ってしまうこと。
正しい骨盤前傾の姿勢、体型を意識的に作ることはほとんど不可能です。
腸腰筋が発達して無意識下で骨盤が前傾して脊柱のS字カーブが効いた体型に近づくこと。
これがあなたの身体能力を上げてくれます。





